[奈良] 石上神宮・国宝「七支刀」・境内の散策とニワトリ
石上神宮(いそのかみじんぐう)
TEL 0743 62 0900 〒632-0014 奈良県天理市布留町384
( 最新情報は公式ページ・問合せ先にてご確認下さい。⇒ 公式サイト )
ワンポイント情報☆彡
-
[年末年始]
- | 除夜祭(じょやさい):12月31日(火)04:00~
| 1月1日(水・祝)00:00開門・初太鼓・大篝火に点火(1月5日夕刻迄の5日間燃え続ける)。
御神矢授与。
| 歳旦祭:1月1日(水・祝)05:00
| 古神符焼納祭(こしんぷしょうのうさい・大とんど):1月15日(水)10:00~ - [奈良] 南都七大寺・寺社・年末年始行事まとめ☆彡 ⇒クリック
『日本書紀』の中で「神宮(じんぐう)」と書かれているのは
『日本書紀』の中で「神宮(じんぐう)」と書かれているのは、伊勢神宮と石上神宮だけなんだって。知っていた?
それって、すごい古いって言うことなの?
そうだよ、創祀は神武天皇即位元年、現在の場所への鎮座が第十代崇神天皇七年と伝えられているからとても古い神宮なんだって。それと、日本最古の道とされる「山の辺の道」がこの境内を通っているんだよ。
朝廷の武器庫って言うのは
朝廷の武器庫って言うのは?
この石上神宮では、上代には武器を収蔵していたんだね。
まず主祭神をみると理解できるね。
主祭神は、建御雷神(たけみかづち)が持っていて、国譲りや神武東征で威力を揮った神剣「韴霊(ふつのみたま)」に宿られる布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ)なんだよ。つまりこの神剣を祭神としているんだ。
この武器庫兼神社の祭祀を司ったのが、物部氏なんだ。この物部連が石上の神宝を治める経緯が『日本書紀』巻第六に記されている。また、スサノヲが八俣大蛇を退治したときの剣「蛇之麁正(をろちのあらまさ)」は、石神の「天神庫」に所蔵されていたらしいよ。この石上神宮には多数の武器が奉納されていたんだ。神宮であると同時に朝廷の武器庫でもあったんだ。こうしたことから、両面に金象嵌の銘文がある国宝「七支刀(しちしとう)
」をはじめとする国宝の重要文化財を多く所蔵しているんだよ。
「七支刀(しちしとう) 」
「七支刀(しちしとう) 」って?
この「七支刀」は、発掘品などではなく、石上神宮の神庫に宝物として伝えられてきたものなんだよ。刀身には金象嵌された61文字からなる銘文があって、
(表面) 泰□四年(□□)月十六日丙午正陽造百練釦七支刀□辟百兵供供侯王□□□□作 (裏面) 先世以来未有此刀百済□世□奇生聖音故爲倭王旨造□□□世
この表面にある「 泰□四年」が、泰始四年とも泰和四年とも読めるので、様々な諸説があるんだよ。最近では泰和四年と読み、それを太和四年と読み東晋の太和四年(369年)との説が多いんだよ。そのことから369年に百済で作られたと読み取り、また形状から日本書紀にある4世紀に百済から贈られた「七枝刀」と同一であるとみなされているんだね。さらにその形状からは、武器ではなく祭事用であるとされている。この銘文は、我が国古代史上の絶対年代を明確にする最古の史料なんだよ。
「 泰□四年」を泰和四年とする以外の説って?
そうだね。銘文発見当初は泰始四年で、その説を新たに宋の泰始四年(468年)とする説もあるんだよ。だからこの「七支刀」の研究はこれからも興味深いんだよ。
石上神宮 概要
名 称 | 石上神宮(いそのかみじんぐう) |
---|---|
別称 | 石上神社 / 石上社 / 布留社 / 岩上大明神 / 布留大明神 / 石上振神宮 など |
所在地 | 〒632-0014 天理市布留町384 |
社格等 | 式内社(名神大) 二十二社(中七社) 旧官幣大社 別表神社 |
御祭神 | 布都御魂大神(ふつのみたまのおおかみ) 布留御魂大神(ふるみたまのおおかみ) 布都斯魂大神(ふつしみたまおおかみ) |
神体 | 布都御魂剣 |
創建年 | 伝・崇神天皇7年(紀元前91年) |
本殿様式 | 流造 |
札所等 | 神仏霊場巡拝の道19番(奈良6番) |
文化財 | (国宝)[建造物] 拝殿、摂社 出雲建雄神社拝殿。[考古資料] 七支刀。 (国・重要文化財)[建造物] 楼門。[工芸品] 色々威腹巻 兜・壺袖付。[考古資料] 鉄盾 2枚、石上神宮禁足地出土品。等々。 |
参拝時間 | 境内の散策、摂社・末社の参拝はご自由にお参りできる。 拝殿での参拝は、楼門の開・閉門時間 05:30~17:30(季節により変動あり)。 |
休日 | - |
電話 | TEL: 0743 62 0900 FAX: 0743 63 3124 |
拝観料 | - |
駐車場 | 有り(第1~第4駐車場) |
アクセス | 徒歩>近鉄橿原線「天理」駅→徒歩約30分。 近鉄奈良線「大和西大寺」駅乗換→「天理」行乗車→約20分→「天理」駅下車→徒歩約30分。 バス>天理駅→奈良交通バス「苣原」行乗車 →「石上神宮前」停留所 下車→徒歩約10分。(※奈良交通バス 天理案内所 0743-62-0513) |
その他 |
知っ得情報☆彡
- 国宝「七支刀(しちしとう)」 ⇒クリック
(表面) 泰□四年(□□)月十六日丙午正陽造百練釦七支刀□辟百兵供供侯王□□□□作
(裏面) 先世以来未有此刀百済□世□奇生聖音故爲倭王旨造□□□世
-
- 和田萃編『古代を考える 山辺の道 古墳・氏族・寺社』石上神宮禰宜白井伊佐牟、吉川弘文館、1999/2
参考資料・サイト☆彡
- 橿原神宮 公式サイト ⇒ クリック
- 石上神宮 公式サイト ⇒ クリック
- 境内MAP・石上神宮の歩き方 ⇒ クリック
- 境内MAP・石上神宮の歩き方・ニワトリ ⇒ クリック
- 国指定文化財等データベース>文化庁 ⇒ クリック
※国が指定・登録・選定した文化財の情報を公開している。地図からや文化財の分類ごとに検索できるサイト。 - 石上坐布留御魂神社>神社資料データベース・古代-神社データ ⇒ クリック
- 和田萃編『古代を考える 山辺の道 古墳・氏族・寺社』石上神宮禰宜白井伊佐牟、吉川弘文館、1999/2