特別展「第69回 正倉院展」見どころを押さえどこ

 

特別展「第69回正倉院展」が閉幕


平成29年111月13日(月)、17日間の会期を終えて閉幕した。
入場者数は昨年を上回る217,053人。なんと13年連続20万人超えということでした。

 


 

特別展「第69回 正倉院展」見どころを押さえどこ


奈良国立博物館で開催された特別展「第69回 正倉院展」(平成29/10/28~11/13)。この開催に先立ち、見どころを紹介する「正倉院フォーラム」が、9~10月、東京、大阪、福岡、名古屋の4会場、読売新聞社・読売テレビの主催で開催されました。

また、平成29年度 正倉院展 の短歌・俳句コンクールの応募が、平成29/10/28~11/23(木・祝)の期間行われ、特別展を盛り上げた。平成30年1月をめどに読売新聞の紙面などで結果が発表される。

ここでは、2017年9月17日(日)開催された「正倉院フォーラム大阪 ~宝物の魅力を語る~」での今回のみならず、正倉院の見どころ、押さえどこをまとめてみました。

 

正倉院宝物は、東大寺大仏を造立した聖武天皇のご遺愛の品々を光明皇后が大仏に献納したことに始まります。
のちに東大寺の儀式に使った法具も加わり、現在は、9,000点を数える宝物がある。

 9,000点の宝物の中で渡来品は 400点。
 素材は(ラピスラズリなどの素材は別)別。工芸品となっているもの。西アジア、ペルシャで作られたものは、ガラスの器だけなんだって。

 

 ほんとに?ほとんどが渡来品かと思っていたよ。


 緑の「緑瑠璃十二曲長杯」の表面には、うさぎやチューリップの文様を表す。ガラスは鉛ガラス。うさぎは日本や中国で表現するうさぎとは少し違うんだって。チューリップやうさぎの模様は西アジアで好まれたものなんだって。

 

 

 

 伎楽面は、「酔胡従」が出陳されるよ。今回出陳されないけど「酔っぱらったペルシャの王様」=「酔胡王」のお顔も意味深さを感じますね。「胡」ってね、西の方を指すんだって。中国人は西アジアを蔑視していて、鷲鼻などで表現をしたらしい。だからインパクトあるよ。

 

 すごいお面だね。伎楽面って言うんだ。

 

 胡人とは当時は、中国の西のほうに住む人という認識でしたが、今では、ソグド人をさすようですよ。
 ソグド人はシルクロードを使って東から西へ西から東へと交易をしていた人々。



 そうそう、正倉院について、林良一さんは「長安が終着駅で、正倉院はそうした貴重な荷物を満載した車庫である」と言っているけど、「形あるものが伝わって、模倣するものもあったが、更に日本のものを取り入れて(デザインなど)発展していった。国際線の終着駅ではあるが、ローカル線の始発駅のようなところである。」と正倉院の所蔵品が今につながるお話しを西川さんはしていた。とっても分かりやすい表現だね。

 さらに、今回、出品するもので、「緑瑠璃十二曲長杯」と同じ形(色は薄い抹茶色)のものがあるが、こちらにはヒ素が成分として入っている。ヒ素を省く技術がまだなかった。日本で模倣して作った。科学的な調査を行わないとわからない。「シルクロードから渡ってきたというのはある意味正解だけど、ある意味不正解である。」とまとめていた。


 正倉院宝物は技法、材料、表現されているものが、名称に入っているので、名前を見てもらえればどういうモノなのかがわかるようになっているんだって。

 そうなんですね。

 

 「羊木臈纈屏風(ひつじきろうけちのびょうぶ)」に表されている木、乾燥地域で木が生えるというのは、水があるほうじょうの証。羊が描かれているが、羊は人間が家畜として飼い始めたはじめての動物。豊かさの象徴。吉祥紋である。こんな羊はいないので、デザインとして作った。足元には、鹿がいる。葉っぱは版で付いている。溶かしたロウで(ろうけつそめ)押している。表面に書かれている。ちょうようめい=税として納められた絹に書かれているので、わかるんだって。


「ろうみつ」東洋蜜蜂を溶かして直径10センチにした甲板状にした製品にしている。割れているが、中は汚い物(粗悪な物)をいれて増量収めていたのがわかる。1きんが670グラムで、いくつか集めて納めたと。


 今年のテーマは、工芸品と工芸品を作った工芸材料が出品されるそうです。
 鏡やアッシリアで生れた竪琴、サイの角で作った杯、タイマイで作った杖などの出品があります。乞、ご期待!

 

 

 

 

 

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    奈良・平安時代の重要物品を納める東大寺の正倉院。
    正倉院宝物とその鑑賞を中心に紹介。『正倉院紀要』も掲載されている。
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2017年09月16日