[奈良] 史跡・頭塔(ずとう)・謎を秘めた奈良時代の仏塔と浮き彫り石仏

[奈良]
史跡・頭塔(ずとう)・謎を秘めた奈良時代の仏塔と石仏

頭塔(ずとう) 所在地:〒630-8301 奈良県奈良市高畑町921
TEL:0742-26-3171(現地管理人 仲村表具店) 
TEL:0742-27-9866(奈良県文化財保存課)
( 最新情報は公式ページ・問合せ先にてご確認下さい。⇒ 公式サイト )

史跡・頭塔(ずとう)・ぷらり歴史路

[史跡・頭塔(ずとう)]

 

 

ワンポイント情報☆彡

  • [見学の一時中止について]
    頭塔内部の修理工事等のため、見学の受付を中止。
    中止期間:令和4年(2022年)12月1日から当面の間。
    再開時期の情報が有次第、掲載予定。
    ご不明な点は、奈良県文化財保存課(電話0742-27-9866)までお問い合わせください。
     
  • 史跡頭塔、浮彫石仏見学など
    見学には協力金が必要です。協力金:300円/人 ※団体10名以上、200円/人
  • 見学時間
    09:00~17:00
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  • ※隣接していた「ホテルウェルネス飛鳥路」が更地に。東側からの景観が観られた。(2021年9月現在)
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  • 参考情報:
    [浜松・浜北] 二本ヶ谷積石塚群・静岡県内唯一の積石塚群・つみいしづか広場
    積石塚の系譜:高句麗将軍塚(中国・吉林省集安市)~石村洞3号墳(大韓民国・ソウル)~二本ヶ谷積石塚群。

 

これまでの行事・イベント☆彡




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    • [史跡頭塔、浮彫石仏特別公開]
      2023年4月29日(土)~5月7日(日) 09:00~17:00
      協力金:一人300円
    • 「奈良の古社寺巡り」史跡頭塔の特別拝観(予約不要・時間内に直接現地へ)
      日時:令和5年1月28日(土曜日)10時~16時 協力金:一人300円
    • [史跡頭塔、浮彫石仏見学・一時中止]
      頭塔内部の修理工事等のため、見学受付、一時中止。
      中止期間:令和4年12月1日から当面の間。
      問合先:TEL 0742-27-9866 奈良県文化財保存課
  • 史跡頭塔、浮彫石仏見学など 見学には協力金が必要です。協力金:300円/人 ※団体10名以上、200円/人
  • 見学時間 09:00~17:00
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  • 史跡頭塔・浮彫石仏特別公開:2022年4月29日(金・祝)~5月8日(日) 09:00~17:00
  • 史跡頭塔、浮彫石仏見学 見学には協力金が必要です。
    協力金:300円/人 ※団体10名以上、200円/人
  • 史跡頭塔、浮彫石仏特別公開
    2021年4月29日(木・祝)~5月6日(日) 09:00~17:00
  • 史跡頭塔、浮彫石仏特別公開
    2020年10月24日(土)~11月9日(月) 09:00~17:00
  • 史跡頭塔、浮彫石仏など
    2019年10月26日(土)~11月14日(木) 09:00~17:00(受付は、16:30迄)
    見学には協力金が必要です。協力金:300円/人 ※団体10名以上、200円/人
  • 史跡頭塔、浮彫石仏特別公開
    2019年4月27日(土)~5月6日(月・振) 09:00~17:00
    見学には協力金が必要です。協力金:300円/人 ※団体10名以上、200円/人
  • 秋の特別公開
    平成30年10月27日(土)~11月12日(日)
    ※特別公開の期間限定でガイドが常駐し、頭塔について説明をしてくれる。


 


謎を秘めた奈良時代の仏塔と浮き彫り石仏

[史跡・頭塔(ずとう)・入り口]・ぷらり歴史路

[史跡・頭塔(ずとう)・入り口]

 

 ここが「史跡・頭塔(ずとう)」だよ。
 入り口は、ちょっと見過ごしてしまうかもね。普段は施錠してあるので、予約して行くのがおすすめのようです。でも、ふらっと行ったときは、この入り口の先、1、2分程 行ったところに現地管理人さんの「仲村表具店」があるから、そこで見学受付してくれるから、ぷらりでもOKだね。

 頭塔と呼ばれて聞き慣れない感じだけど、仏塔なんだね。

 

 そうそう、この頭塔(ずとう)呼ばれているのは奈良時代の僧・玄坊の首塚という伝説にちなんだものだそうだよ。
 東大寺の『東大寺要録』という記録では、神護景雲元年(767年)に僧・実忠和尚(じっちゅうかしょう)が建立した土塔(どとう)と記されているんだって。


 位置的には、どの辺りなんだろうか?

 

 

 この場所は、東大寺の南大門からほぼ真南、1.7kmほどの位置だね。そして平城宮方向の眺望は良い位置なんだ。


もともとこの頭塔の下には、古墳があって、遺跡名「頭塔下古墳」という主な遺構は横穴式石室なんだって。これは、頭塔建設時に頭塔建設時に上半部が破壊されたことがわかっているんだ。また、発掘調査で上下両層の頭塔があることがわかったんだよ。

 ねえねえ、頭塔のてっぺんまで見える位置は、この場所からが良いんだって。

 

史跡・頭塔(ずとう)・東南より・ぷらり歴史路

[史跡・頭塔(ずとう)・東南より]

 

頭塔の東側に隣接していた「ホテルウェルネス飛鳥路」が更地になっていました。この東側からの景観もめずらしいです。

 

[史跡・頭塔(ずとう)・東側]

 

[史跡・頭塔(ずとう)・東側]

 

 

 

 

 

 


史跡・頭塔(ずとう) 概要

( 最新情報は公式ページ・問合せ先にてご確認下さい。⇒ 公式サイト)

名 称 頭塔(ずとう)
別称 -
所在地 〒630-8301 奈良県奈良市高畑町921
創建年 神護景雲元年(767年)
築造 伝・実忠和尚(じっちゅうかしょう)
文化財 [重要文化財] 頭塔石仏(石仏22基)
史跡名勝天然記念物(1922年3月8日)
見学時間 09:00~17:00
※春と秋の特別公開中は予約なしで見学可。
休日 年中無休
電話 ▼予約
TEL:0742-26-3171 現地管理人 仲村表具店
▼問合せ
TEL:0742-27-9866 史跡頭塔保存顕彰会(奈良県教育委員会文化財保存課内)※土・日・祝を除く
見学料 頭塔見学には、頭塔保存顕彰会への協力金を納めます。
協力金:300円/人 ※団体10名以上、200円/人
駐車場 無し(周辺駐車場利用)
・県営高畑観光駐車場(料金1,000円)
アクセス ・JR・近鉄奈良駅→奈良交通 市内循環バス「破石町(わりいしちょう)」バス停下車すぐ。
・近鉄奈良駅南東約2km・徒歩約25分。
その他  

 

 

 

頭塔(ずとう)概要

 

塔身には下層と上層の2時期ある。
下層は、基壇上に築いた2層以上の構造で3段と推定。
上層は7段で、44箇所の仏龕(ぶつがん)に石仏を安置する。

 

参考資料:

・『史跡頭塔発掘調査報告』奈良国立文化財研究所, 2001

・坂井隆「古代における仏塔の伝播」『日本考古学 (25)』, 23-45, 2008-05

下層頭塔

 

  東西辺(m) 南北辺(m) 高さ(m)
基壇 32.75~33.00 31.80~32.00 1.00~1.60
第1段 20.20~20.80 21.70~21.75 3.00
第2段 13.20~13.80 14.30 不明

・ 第1段には仏龕があり、着工は天平宝字4年(760年)とされている。

 

史跡・頭塔(ずとう)北面・ぷらり歴史路

[史跡・頭塔(ずとう)北面]

 

上層頭塔

 

  東西辺(m) 南北辺(m) 高さ(m)
基壇 32.75~33.00 31.80~32.00 1.35~2.30
第1段 24.20~24.85 24.80 1.35~1.50
第2段 22.10~22.45 22.50 0.55~0.80
第3段 18.50~18.70 18.80 0.80~0.95
第4段 15.80~16.00 16.00 0.45~0.75
第5段 12.30 12.40 0.85~1.05
第6段 9.70 9.80 0.85~1.00
第7段 6.35 6.35 0.75
総高 - - 9.10

 


頭塔(ずとう)の歴史

 

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めもめも(知っ得情報)

 

  • 奈良時代の特殊塔

  • 頭塔(ずとう)
    所在地:〒630-8301  奈良県奈良市高畑町921
    史跡名勝天然記念物(1922年3月8日)

  • 大野寺土塔(どとう)
    土塔、塔山とも呼ばれている。
    所在地:〒599-8234 大阪府堺市中区土塔町2167
    史跡名勝天然記念物(1953年3月31日)

  • 岡山県熊山石積遺構
    所在地:岡山県赤磐市奥吉原
    国指定史跡(昭和31年9月27日)
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  • これら3つは、いずれ も水平方向を強調する階段状ピラミッドの形態をして、内部に空間を持たない構造になっている。
  • 頭塔は、数多くの浮き彫りの仏像が配置されている。
  • 『東大寺要録』の記録には「土塔」(どとう)と表記。
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  • 実忠和尚(じっちゅうかしょう)

  • 実忠(じっちゅう)… 神亀3年(726年)~?)
  • 神亀3年(726年)生
    760年(天平宝字4年) 目代(もくだい)となる。
    その後、東大寺少鎮・三綱のうちの寺主及び上座・造寺所知事などを歴任する。
    790年(延暦9年)~815年(弘仁6年) 2回、華厳経の大学頭に就任する。
  • 頭塔の建立は、
    神護景雲元年(767年)に僧・実忠和尚(じっちゅうかしょう)が建立した土塔(どとう)と記されている。(東大寺『東大寺要録』)
  • 東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)の創始は、
    天平勝宝4年(752年)、東大寺開山良弁僧正(ろうべんそうじょう)の高弟、実忠和尚(じっちゅうかしょう)。
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  • 南都七大寺(なんとしちだいじ)

  • 奈良時代に平城京(南都・奈良)と周辺にあった朝廷の保護を受けた七つの大寺をいう。
  • 1.興福寺(こうふくじ) 奈良市登大路町  ⇒ クリック
  • 2.東大寺(とうだいじ) 奈良市雑司町   ⇒ クリック
  • 3.西大寺 (さいだいじ) 奈良市西大寺芝町  ⇒ クリック
  • 4.薬師寺(やくしじ)  奈良市西ノ京町  ⇒ クリック
  • 5.元興寺(がんごうじ) 奈良市中院町   ⇒ クリック
  • 6.大安寺(だいあんじ) 奈良市大安寺   ⇒ クリック
  • 7.法隆寺(ほうりゅうじ)生駒郡斑鳩町   ⇒ クリック

 

 

【参考資料】

  • 奈良国立文化財研究所編『史跡頭塔発掘調査報告』奈良国立文化財研究所, 2001/02/28
  • 『史跡頭塔発掘調査報告』(pdf) - 全国遺跡報告総覧  ⇒クリック
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  • 『東大寺要録』
  • 『七大寺巡礼私記』
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  • 石田茂作, 1958「頭塔の復原」『歴史考古』2(1969『日 本の仏塔』に再収)
  • 石田茂作, 1969「土塔について」『日本の仏塔』
  • 石田茂作, 1969『日本仏塔の研究』講談社。
  • 石田茂作, 1977『仏教考古学論攷4 仏塔編』思文閣。
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  • 福山敏男「頭塔の造立年代に就いて」『考古学雑誌』226, 1932
  • 森謹・牛川喜幸「頭塔の実祖l調査を了えて」『奈良国立文化財研究所年報1961』
  •  
  • 坂井隆『古代における仏塔の伝播̶ボロブドゥールと奈良頭塔の関係について̶ 』
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参考サイト


 

 

  • 竹林寺>生駒市デジタルミュージアム ⇒ クリック 〒630-0233 奈良県生駒市有里町211-1

 

 

2023年05月07日