[奈良]
東大寺・大湯屋・鉄湯船・日本最古の湯屋
東大寺・大湯屋 TEL:0742-22-5511 〒630-8211 奈良県奈良市雑司町
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ワンポイント情報☆彡
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俊乗房重源上人ご縁の「大湯屋」
東大寺の鎌倉期復興の中心的な高僧・俊乗房重源上人ご縁の「大湯屋」(国重要文化財)は、現存する湯屋としては「日本最古の湯屋」とされる。
そして内部にある「鉄湯船」(重要文化財)は、口径232cm、高さ76cmと、とにかく大きい。
別の釜で温めた湯を樋を使って鉄湯船に注いだという。
当時はこの湯船に漬かるのではなく、掛け湯や蒸気での入浴方法であった。
東大寺・大湯屋(おおゆや)の歴史
- 初めて造られた時期 伽藍が建立され僧侶が常住する頃まで遡ると想像される。
- 1180年(治承4年) 奈良時代創建の大湯屋は南都焼討により焼失。
- 1181年(治承5年・養和元年) 俊乗房重源が、東大寺復興の責任者、大勧進職を拝命。
- 1197年(建久8年) 豊後権守 草部是助(くさかべこれすけ)、鉄湯船奉納。
- 1239年(延応元年) 大湯屋の建屋再建。
- 1331年(元弘元年) 大湯屋が不測炎上。元亨2年3月日東大寺衆徒申状案(鎌倉遺文31712号)
- 1408年(応永15年) 大湯屋大修繕(現在のもの)。
鉄湯船について
大湯屋鉄湯船の銘によると、鉄湯船は重源上人が豊後権守 草部是助に命じて鋳造された。
鉄湯船 メモ
- その大きさ、口径232cm、高さ76cmという。
- 別の釜で温めた湯を樋を使って鉄湯船に注いだといわれている。
- もともとは土間に掘り込んだ穴に据えられていたらしい。
- 一見お釜にも見えるが、中央に水を抜くための孔(16cm)が開いているので釜ではない。
- 初めて造られた時期 伽藍が建立され僧侶が常住する頃まで遡ると想像される。
【釜場1】
【釜場2】釜場の上には、煙出しがある。
参考文献
- 東大寺造立供養記
- 重源上人『南無阿弥陀仏作善集』に「大湯屋一宇 在鉄湯船」とみえる。
- 「建永元年六月四日条(重源伝)」『大日本史料』四‐九
- 奈良国立文化財研究所『南無阿弥陀仏作善集』真陽社、1955
- 小林剛編「俊乗房重源史料集成』吉川弘文館、1965
- 小林剛「俊乗房重源の研究』有隣堂、1980改版
- 『東大寺年中行事日記』宝永元年2月24日条
- 『東大寺年中行事日記』元禄17年3月10日条
- 『東大寺造立供養記』>国文学研究資料館 ⇒ クリック
- 『七大寺巡禮私記』>国立国会図書館デジタルコレクション ⇒ クリック
- 重源上人『南無阿弥陀仏作善集』>国指定文化財等データベース ⇒ クリック
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- 『七大寺日記』>収蔵品データベース>奈良国立博物館 ⇒ クリック