[奈良]東大寺・大湯屋・鉄湯船

 

東大寺・大湯屋と鉄湯船


東大寺の鎌倉期復興の中心的な高僧・俊乗房重源上人ご縁の「大湯屋」(国重要文化財)は、現存する湯屋としては「日本最古の湯屋」とされる。そして内部にある「鉄湯船」(重要文化財)は、口径232cm、高さ76cmと、とにかく大きい。別の釜で温めた湯を樋を使って鉄湯船に注いだという。当時はこの湯船に漬かるのではなく、掛け湯や蒸気での入浴方法であった。


 



東大寺・大湯屋(おおゆや)の歴史

 

  • 初めて造られた時期 伽藍が建立され僧侶が常住する頃まで遡ると想像される。
  • 1180年(治承4年) 奈良時代創建の大湯屋は南都焼討により焼失。
  • 1197年(建久8年) 豊後権守 草部是助、鉄湯船奉納。
  • 1239年(延応元年) 俊乗房重源、大湯屋の建屋再建。
  • 1331年(元弘元年) 大湯屋が不測炎上。元亨2年3月日東大寺衆徒申状案(鎌倉遺文31712号)
  • 1408年(応永15年) 大湯屋大修繕(現在のもの)。

 

鉄湯船について


大湯屋鉄湯船の銘によると、鉄湯船は重源上人が豊後権守 草部是助に命じて鋳造された。

 

鉄湯船 メモ

  • その大きさ、口径232cm、高さ76cmという。
  • 別の釜で温めた湯を樋を使って鉄湯船に注いだといわれている。
  • もともとは土間に掘り込んだ穴に据えられていたらしい。
  • 一見お釜にも見えるが、中央に水を抜くための孔(16cm)が開いているので釜ではない。
  • 初めて造られた時期 伽藍が建立され僧侶が常住する頃まで遡ると想像される。

 

大湯屋の釜場・井藤ミュージアム研究所

【釜場1】

大湯屋の釜場と煙出・井藤ミュージアム研究所

【釜場2】釜場の上には、煙出しがある。

参考文献

  • 東大寺造立供養記
  • 重源上人『南無阿弥陀仏作善集』に「大湯屋一宇 在鉄湯船」とみえる。
  • 「建永元年六月四日条(重源伝)」『大日本史料』四‐九
  • 奈良国立文化財研究所『南無阿弥陀仏作善集』真陽社、1955
  • 小林剛編「俊乗房重源史料集成』吉川弘文館、1965
  • 小林剛「俊乗房重源の研究』有隣堂、1980改版
  • 『東大寺年中行事日記』宝永元年2月24日条
  • 『東大寺年中行事日記』元禄17年3月10日条
  • 『東大寺造立供養記』>国文学研究資料館 ⇒ クリック
  • 『七大寺巡禮私記』>国立国会図書館デジタルコレクション ⇒ クリック
  • 重源上人『南無阿弥陀仏作善集』>国指定文化財等データベース ⇒ クリック
  • 国指定文化財等データベース ⇒ クリック
  • 文化遺産データベース ⇒ クリック
  •  
  •  
  • 『七大寺日記』>収蔵品データベース>奈良国立博物館 ⇒ クリック


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2017年05月12日