『 温泉考古学 』と塩化ナトリウム。

 

 『 温泉考古学 』って
  最近よく話題なっているよね。

 『 温泉考古学 』は、橿原考古学研究所の橋本裕行さんが提唱して研究しているんだよ。
 それは、考古学的な視点から温泉と人々の関係を明らかにするというものなんだ。

 なんだか、難しそうだね。

 

 橋本先生が、温泉と考古学と結びつけたきっかけは縄文時代の「宮の平遺跡」(奈良県川上村)を調査した時、「どうして山奥の場所に大量の石器がでるんだろう?」と疑問に思ったそうだ。

 「宮の平遺跡」って、行ってみてみたいです。

 いやいや、「宮の平遺跡」は大滝ダムのダム湖に沈んでしまってるんだよ。
 ストーンサークルなどの出土品は、「森と水の源流館」で展示しているよ。

 で、どうして山奥で大量の石器がでたの?

 

 そうそう、その話し。
 そこで 調べてみるたら、温泉が湧いていたという。現在でも村営温泉がある。
ここからがポイントだよ。草食動物は塩分を摂取する必要があるから、内陸部の動物は温泉に含まれている塩分を求めて温泉に集まる。そして、その動物を狩猟するなどで人間が集まり、営みが生まれたのではと考えたんだね。

 「縄文遺跡の形成に、塩化ナトリウムを含む温泉が関与した」と仮説を立てて、塩の採取が難しい内陸部の古代の温泉を調査した。そして、内陸部に集落遺跡ができた一つの要因として、近くに温泉があったことが関係していると推論したんだ。

「温泉考古学」を提唱し、研究を進めている。古代の温泉数十カ所を調査して、内陸部に集落遺跡ができた要因の一つとして、近くに温泉があったことが関係していると推論。新しい視点から遺跡を分析する取り組みで、温泉研究者も注目している。



 

参考情報

 

  • 森と水の源流館
       
    名称 森と水の源流館
    所在地 〒639-3553 奈良県吉野郡川上村迫590-2
    開館時間 09:00~17:00(入館受付16:30まで)
    休館日 毎週水曜日(水曜祝日の場合は翌日)・年末年始(12/29~1/3)
    入館料 一般(高校生以上) 400円 / 小・中学生 200円
    ※小学生未満 無料。
    ※障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳等提示で本人無料、「介護付」スタンプがあれば介助者1名無料。
    ※奈良ファン倶楽部(奈良県ビジターズビューロ)、SD(自動車安全運転センタ)、JAF(日本自動車連盟)、モンベルクラブの会員証提示で入館割引。
    問合せ先 電話>0746-52-0888 FAX>0746-52-0388
    公式サイト http://www.genryuu.or.jp/
    行き方 自動車>
    名阪国道=針インタから 約1時間10分
    京奈和自動車道=橿原北インタから 約1時間
    電車>
    近鉄名古屋= 近鉄特急(約2時間50分)-大和上市- バス(約30分)-湯盛温泉・杉の湯… 徒歩(約5分)
    大阪方面=大阪阿部野橋- 近鉄特急(約1時間10分)-大和上市-バス(約30分)-湯盛温泉・杉の湯…徒歩(約5分)
    会員募集 公益財団法人吉野川紀の川源流物語の活動を支援する「源流人会」が、吉野川・紀の川の源流や水源地域の自然環境や歴史・文化などに関して活動をしている。(詳細は、公式サイトで要確認)
    機関誌 機関誌「ぽたり」
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参考サイト

 

 

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2015年10月01日