[巨人伝説] ダイダラボッチと浜名湖

 

 

ダイダラボッチって?

 

ダイダラボッチといえば、柳田國男が日本各地から集めたダイダラボッチ伝説、『ダイダラ坊の足跡』が有名である。

ダイダラボッチは、日本の各地で伝承される巨人とされる。
その各地での伝承は、おおよそ以下の4点に分類される。

① 山を作る・運ぶ
② 足あと・手のあとを残す
③ 休む・洗う・食べる
④ 人を助ける

 

 

浜名湖とダイダラボッチ

 

遠州の山奥に住んでいたダイダラボッチ。
子どもたちを手にのせて歩いていたその時、
山をまたいだ拍子によろけたダイダラボッチ、
手から子どもたちが滑り落ちてしまった。

その時、ダイダラボッチ、おっととと手をついた。
その手の跡が、凹みになった。
びっくりした子どもたちとダイダラボッチは大泣きした。
その流した涙が、凹みに流れ込んで『浜名湖』ができたとさ。

たしかに、浜名湖のカタチ、よく見ると、手の形に見えてくるかも。

また、
浜名湖の北にある『礫島(つぶてじま)』は、
ダイダラボッチが食べていたおにぎり、
その中に入っていた小石を、プッとはいてできたとも。

姫街道には、ダイダラボッチの足跡とされる池も残ってるって。

 

 

参考資料など

  • 宮田登「諸国の富士と巨人伝説」『静岡県史 24』、斉藤滋与史他編、静岡県、1993年、pp. 957-964
  • 『常陸国風土記』那賀略記
  • 『播磨国風土記』託賀郡(多可郡)
  • 柳田國男『ダイダラ坊の足跡』中央公論社、1927年4月
  • 柳田國男『妖怪談義』講談社、1977年

 

 

 

 

2015年10月01日