玉川温泉の北投石って知ってる?
ところで、玉川温泉の北投石って知ってる?
知りません。何ですか~ 玉川温泉は治癒で有名ですよね。
治癒で有名なんですね、さすが詳しいね。
たまたま、こんな本が出てきた♬ やっぱ、治癒で有名なんだっぺ?
高原喜八郎『玉川温泉の北投石 驚異的治癒力の記録』日正出版, 2004
この石は何?
なんだか、玉川温泉の北投石って呼ばれていて、
治癒に効果のある石だそうですが、真偽の程はわかりません。
玉川温泉は知っていましたが、この石のことは知らない。
この温泉と石の相乗効果で、治癒するとしてる。あらためてこの「玉川温泉と北投石」の是非は別として、検索サイトで調べると約369千件(2017/5)の表示がある。
つらつらみてみると、北投石は放射性のラジウムを大量に含む温泉沈殿物重晶石(硫酸バリウム)であことからも、「健康によい」とか「癌治療によい」などと世間で盛り上がりいろいろな効果有りの諸説が出来上がったようである。
玉川温泉について
玉川温泉は、十和田八幡平国立公園の中にあり、「大噴(おおぶけ)」と呼ばれる源泉から毎分約9,000ℓを湧出し、単一湧出口からの水量は日本一を誇る。
古くから湯治宿として全国的にも知られる。一方で温泉からの排水が稲作や魚の生息に悪い影響をもたらすなど「玉川毒水」と言われた時期がある。絶滅したとされた「クニマス」が、2010年の西湖で再発見されたのは記憶に新しい。
1989年(平成元年)、国土交通省の ダム整備事業の一環での大型中和施設 完成で、下流水質の改善がなされている。田沢湖の水質目標値は、未だに達
していない。
源泉は、pH1 程度、これは日本で最もpHが低い強酸性泉である。また、「大噴」はマグマから直接的に噴出する唯一の温泉とされる。液性の分類は酸性であるが、これは塩酸に起因しているという点で世界的にも珍しいらしい。
玉川温泉 温泉情報 | |
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所在地 | 秋田県仙北市田沢湖字渋黒沢 |
泉質 | 酸性塩化物泉 |
泉温(摂氏) | 98℃ |
湧出量 | 1296万ℓ/日 |
液性の分類 | 酸性 |
北投石
北投石(ほくとうせき)は、北投温泉で発見された鉱物。
学術的には「含鉛重晶石」と呼ばれ重晶石の亜種として扱われ、放射性のラジウムを大量に含む温泉沈殿物重晶石(硫酸バリウム)である。
世界でも台湾の北投温泉と日本秋田県の玉川温泉からしか産出しないとされている。現在、玉川温泉の北投石は採取禁止となっている。
- 明治38年(1905年) 岡本要八郎(地質学者)が瀧乃湯の入浴帰りに付近の川で発見。
- 大正 2年(1913年) 神保小虎(東京帝大・鉱物学者)により「北投石」と命名。
- 大正11年(1922年) 「玉川温泉の北投石」天然記念物に指定
- 昭和 8年(1933年) 台湾総督府により天然記念物に指定。
- 昭和27年(1952年) 「玉川温泉の北投石」特別天然記念物に指定
- 2000年 北投石「自然文化景觀」に指定(台湾・中華民国)
キーワード
- 硫酸塩鉱物 ・ 重晶石
- 岩盤浴
- ホルミシス効果
- 岡本要八郎(地質学者)